LIM成形(液状シリコーンゴム成形)とは
LIM成形(液状シリコーンゴム成形)とは、主材と硬化剤の2つの液状素材を混合したものを射出成形して製品を得るものです。一般的に液状シリコーンは熱硬化性であり、耐薬性・生体適合性を備えていることに加え、高・低温でも安定した物性を得られるということから、食品業界をはじめ、医療・医薬業界で多く採用されいます。
シリコーンの成形においては、従来はゴム成形と同様、コンプレッション成形を行っていたことから、人による手作業が必要でしたが、昨今の技術の進展により液状シリコーンが開発され、通常の樹脂と同様、射出成形を行えるようになりました。ただし、この液状シリコーンの成形を自動化するにあたっては、非常に高い精度・作り込みが金型に求められるため非常に困難とされており、供給できる金型メーカーも限られてしまいます。
その点、射出成形金型.COMを運営する株式会社御幸では、高精度な金型を設計・製造する万全の体制と液状シリコーン専用の成形機を保有することで、金型設計・製作と成形受託を行っています。
ここで、LIM成形(液状シリコーンゴム成形)の長所・短所について纏めます。
【長所】
- LIM成形(液状シリコーンゴム成形)は成形サイクルを短くすることができるので、大量生産に適しており、連続自動成形が可能(ミラブル型は材料特性や成形機などの要因で、成形サイクルが長くなる)。
- 専用金型を最適化し作り込むことで、ノーバリ・ランナレス成形が可能。
- LIM成形(液状シリコーンゴム成形)は液体なので、精密成形に適している(ex.薄肉、複雑形状など)
- 材料の取り扱い上、異物混入が少ない。
【短所】
- 液状シリコーン自体の材料がとても高価(一般のミラブル型と比較すると2~3倍程度)
- 設備装置が高価(一般のミラブル型成形機と比較すると2倍以上)
- 金型が高価(無人化を前提としているので金型構造が複雑かつ精密)
- 小ロット生産には適さない(イニシャルコスト面と同時に、LIM成形機の清掃が必要)
当社の金型を使えば、LIM成形品(液状シリコーンゴム成形品)も自動化が可能です。その様子を動画でご覧ください。
液状シリコーンの特徴
液状シリコーンゴムの優れた特徴として、以下の点が挙げられます。
- ①耐熱性・耐寒性に優れている
- ②人体に優しい
- ③電気絶縁性に優れている
- ④着色性に優れている
- ⑤耐水性に優れている
- ⑥耐油性に優れている
- ⑦耐薬品性に優れている
- ⑧自動化を図ることができる
このような特徴を活かして、精密機械や家電、OA、医療、食品、スポーツ用品等、多くの分野に使用されています。
なお、液状シリコーンのメリット⑧「自動化を図ることができる」という点がありますが、一般の樹脂のように簡単に自動化することは難しいとされています。それは、液状シリコーンは一般的な樹脂に比較して粘度が低いため、金型のクリアランスを少なくしないとバリが発生してしまう点と、成形した製品をどうやって離型するかという点の課題があるからです。
射出成形金型.COMのLIM成形(液状シリコーンゴム成形)が選ばれる理由
1. LIM成形(液状シリコーンゴム成形)の自動化を実現する、金型設計力と高精度な加工技術!
射出成形金型.COMを運営する㈱御幸は、液状シリコーン成形の自動化を可能とする金型をご提供いたします。
液状シリコーン成形を自動化するための金型は、加工精度と金型設計が重要になります。
その点当社では、様々なジャンルの高精度金型を設計・製作してきたノウハウを反映することで、困難とされてきた液状シリコーン成形の自動化を実現します。
当社の金型技術が、月刊プラスチックに掲載されました!
液状シリコーン射出成形を実現する、超精密金型について2. 医療向けをはじめとした、様々な業界への豊富な納入実績!
当社では、液状シリコーンの金型と射出成型品を、様々な業界に納入して参りました。その一部の製品事例を下記にてご紹介しますので、ご覧ください。
なお、近年では、液状シリコーン樹脂メーカーの技術開発により、液状シリコーンゴムとプラスチック部品の接合が容易になったこともあり、2色成形やインサート成形のお問合せが多くなっています。お客様と一緒に技術開発を行っていくことも可能ですので、ご興味のある方はお問合せください。
Q&A LIM成形(液状シリコーンゴム成形)について
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- 規格にない寸法のOリングは製作できますか?
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- 何tの金型まで対応できますか?
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- LIM成形(液状シリコーンゴム成形)の自動化は可能でしょうか?
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- 概算の価格を知りたいのですが、どういう情報が必要ですか?
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- LIM成形(液状シリコーンゴム成形)用の金型は売ってくれますか?